フィンランドが大好きで移住した私ですが、どんなに素晴らしい国でも「すべてが完璧」というわけではありません。
フィンランドには魅力的なところがたくさんありますが、実際に住んでみて「あまり好きではないな」と感じる部分も少なからずあります。
この記事では、あえてフィンランドのあまり好きでない点について、私の体験をもとにお話しします。
もちろん、フィンランドの素敵なところについては別の記事で詳しく紹介しています。移住を検討している方や、フィンランドに興味がある方にとって、リアルな一面を知るきっかけになれば嬉しいです!
フィンランドのあまり好きではないところ
私はフィンランドに移住して、フィンランドのいいところについて他の記事で書いています。ですが、あまり好きではないところもあります。
これはどこの国でも、日本でも、良い所もあればあまり良くないところもありますね。フィンランドも同じですので、すごくいいところと夢だけを抱いて移住してくるよりは現実を理解して移住する方がいいと思います。
実際に、私も移住してきた時に、これ知っとけば良かったということもありました。
ただ、これから書くことはあくまでも私の思った内容になりますので、人によっては違って感じるかもしれないです。
フィンランドは基本的には良い国ですが、ここはちょっとと思うところを紹介していきます。
内容は主に以下の4点となっています。
- 税金が高い
- 医療制度について
- 長い冬と夏の日照時間が極端に違う
- 意外と適当
住むに当たって、こういう良いところ・悪いところを知っとけばよかったなというところについてお伝えしようと思います。
税金が高い
まずは、よく知られている事ですが、税金が高いという事です。
通常の消費税は24%になっています。これは、ほとんどの サービスが24%です。ものによっては14%があったり10%があったりもするのですが。
所得税についてあんまり詳しくないですが、 私は何パーセント払っているのでしょうか?分かりません。でもそんなに安くはないです。 とはいえ日本と同じくらいかなあと感じています。
この税金が高いために物価が高いということがありますね。スーパーのものはそこまで高くはないんですが、外食がとても高いです。 日本ではランチセットは1000円ちょっとで、メインからスープからデザートまで全部付いているようなセットがあると思いますが、フィンランドでは単品のパスタが2000円以上します。 なので、ランチはディナーより安めにはなっているとはいえ、クオリティも高くないような感じもしていて、あまり外食にはいかなくなりました。自炊が多くなりますね。
ちなみにピザは、日本よりも安くて美味しいピザが多いです。
そして住民税も高いすね 。累進課税みたいな制度があって、高い給料をもらっている人が多く税金を払うというシステムになっていますので、低所得者ではそんなに高いという感じではないですが、住民税は聞くところによると日本の2倍ほどするみたいです。だいたいどの地域でも20%になってるんじゃないかなと思い ます。ですが、税金が高い分社会保障はしっかりしていると思います。公共のヘルスケアセンターは とても安くなっているしほとんど無料です。
税金に続き保険料も高いですね。
これは私の経験なのですが、私はフィンランドで個人事業主として事業者登録をして働いているんですが、個人事業主が入れる保険があります。例えばウーバーイーツみたいなウォルトというデリバリーの人や、語学サイトなどで教師として登録していて自営個人事業主として登録して働いている人などが対象になる保険です。その保険には年金とかも含まれているので、そんなに高くはないのかもしれないですが、これが保険だけと考えるとメッチャ高いと思いました。これも働いた分払うんですが、多分一番金額が低い人でも3万円以上払っている人が多いと思います。 ただ、これは年金も入ってるので、どれぐらいが年金でどれくらいが保険料なのかがあまり分かっておりません。
ですので、これはあまり悪いところとはいえないと思いますが、情報として覚えておいてください。
税金とか保険とか色々ありますが、税金を払った分返ってくるということがわかっているので、フィンランドに住んでいる皆さんはそんなに文句を言っている人はいません。
医療制度が良くない
先ほども出てきたパブリックのヘルスケアセンターについて、とても深刻な問題があります。
そちらが2つ目の医療制度についてです。
公共の医療機関と私立の医療機関があるんですが、日本ではすべてのところで保険証を持っていると3割負担でいいと思うんですね。 例えば個人の診療所でも大学病院でも30%ですよね。なので公立でも私立でも、あまりそう変わらないシステムがありますが、フィンランドでは公共の医療機関に行かない限り、医療費はめちゃめちゃ高いんです。
公共の医療機関では、何科だったとしてもそのシステムが全然機能していなくて、医者不足で全然予約ができないんです。例えば歯医者の場合、私は神経の治療をしたのですが、その神経の治療に10ヶ月もかかりました。なぜなら3カ月サイクルで予約がされるので、いくら神経の治療をしていても3カ月サイクルは変わらないんです。神経の治療だからといって、早く見てもらえるということはないんですね。
歯医者は、医療費が高かったです。日本の3倍ぐらいしました。歯医者はまあいいとしても、医者に診てもらうのが、とにかく時間がかかるんです。
例えば、私は去年の5月にすごくお腹が痛くなってしまって、2週間たっても腹痛が治らなくて、自分で薬買って飲んだりとかしてたんですけが、全然効かなくて。で、これは何かあるかもしれないと思って病院に電話しました。「医者の予約をしてくれ」と言ったんですが、「今医者は予約でいっぱいだから、本当に痛くてあるけない限りは診られません。」と言われました。一応「暖かくして、たくさん寝て、もし心配だったら血液検査に来てね」みたいなことも言われましたが。私は心配だったので、でも「血液検査と腹痛と関係あるのかなぁ」と思いながらも血液検査に行き、その次の日に電話をして結果を聞いたところ、その電話越しのおばちゃんが「これだったら正常値たから大丈夫ねー」みたいな感じで終わってしまいました。お腹が痛い時、 日本であれば例えば鼻水が出る程度でも病院にすぐ行けると思うんですが、緊急でない限り公立では難しいです。
私立の病院の場合はすぐ予約がとれます。私も一度医師の診断書をもらいに私立の病院に行ったんですが 、1週間程度で診断書をもらうことができました。ただ金額が、公共の医療機関の2倍から3倍ぐらいかかりました。私立は予約が早くできる分お金が高いというところがあって、健康でいるのが一番だと思います。
これが本当に嫌いなところですね。もし大きい病気になってしまったら、死ぬしかないのかなとかも考えたりもするぐらい、結構不安です。
会社によっては私立の医療機関とつながりを 持っている会社もあるので、そちらですぐ受けられるというパターンもあるかもしれません。会社の福利厚生を確認するのも大事になってきます。
状況によって違うので、これは私のケースと思ってください。
日照時間が夏と冬で全然違う
三つ目は 長い冬と長い日照時間の夏という事ですね
本当に極端です。冬は12月が一番日が短いので、11月ぐらいから1月ぐらい まではだいたい4時間 くらいの日照時間で日々過ごしておりました。
雪が積もったら明るくて綺麗なんですが、雪が積もる前がもう本当に最悪です。そうなると、日照時間が短いのでビタミンDが足りてないという状態になります。人間も太陽の光が必要ですから、現地の人もビタミン Dというサプリを取らないといけないぐらい太陽不足というものに冬は悩まされております。
ですが逆に、夏は本当に日が沈まないので、日の入りが朝の2時・朝の出が朝の3時という本当に陽がずっと出ていて、カーテンがないと大変です。
そんな感じで極端っていうところがありますが、その分夏のありがたみを知って、夏にたくさんイベントがあるので 本当に夏は忙しい感じですね。皆さん夏が好きだなと思います。 私も夏は大好きです。
その長い冬の話に戻りますが、長い冬は不足するビタミンも大変だし、暗くて結構鬱っぽくなる人が多くなっているみたいですね。私も鬱っぽい感じの時期があったのですが、なんていうか気分があまり乗らないという時期があったのですが、やっぱり10月11月 でした。
この時期は自殺率も高くなるみたいです。フィンランドって世界一幸せ な国と言われておりますが、自殺率は日本と同じ位高いらしいんですね。やっぱり 暗いから天気によって気分がちょっと落ち込むこともあるんだなぁと、フィンランドに来て思いました。
皆さん気をつけてくださいね。
意外と適当
4つめ、最後になりますが、意外と適当っていうことがあります。
スーパーの場合
スーパーで売っている物で、食べ物が 腐っている時があります。
日本だったらないと思うんですが、イチゴを買った時のことです。イチゴのパッケージの中身を見た感じ大丈夫だったんですが、あの中に驚くことに腐ったリンゴが入っていて(イチゴのパックですよ)、で返品しに行ったんですよね。その返品した時店員さんの態度が「ああ、腐ってたの」と、そんな感じなんです。だから結構適当なんだと思いますし、玉ねぎなどでも何かコンディションが悪い まま置かれているものなどもあります。スーパーは日本ほど陳列がしっかりしてないと思うことがあります。
まあ日本と比べるとそういう感じだよっていう感じです。
税務署の場合
税務署に連絡したときのことです。
私は税金のことがよく分からないのですが本当にわからなくて、困った事があります。日本でも税金のシステムあんまり理解していないのに、フィンランドで納税をしない といけないっていうことで、納税の時期は税金に悩まされているんですね。
システムが私の場合だとどうなるかがウェブサイトを読んでもわからなかったんです。フィンランドなど税務署のウェブサイトはとても充実していて、英語でもほとんどが書かれているんですが。英語で書かれている所の「このリンクをみてください」って書いてるはずなのに、リンクがフィンランド語の時があるんですよね。私も一応Googleの翻訳で見たりするのですが、若干の分からないところもあって、聞いたほうがいいと思って連絡してみたんです。メッセージで 「ここがわからないんだけど」って言って。でもやっぱり「ああ、これ読んだらこのリンク読んでねー」みたいな感じで言われてしまいます。もう1回電話してみようと思って 税務所に電話してみたら、そこのおばちゃんが、なんと「全部そこに書いてるから そこしっかり読んでから電話してきて」って言って、「はあ そうか」と思いました。私がわからないから悪いんですけどね。
そういうこともありますよ、というお話です。
フィンランド語が話せないと困ることがある
フィンランドでは、たいてい英語が通じるので英語ができればほぼ不自由しないのですが、場合によってはフィンランド語が必要となってきます。
その1つが就職で、フィンランド語ができないと就職が大変ということはあるみたいですね。でも私の友人でも フィンランド語が話せないけど英語で就職した人も多々います。フィンランド語がないと 難しい職種が多いと思うんですけれども、英語が話せれば大丈夫 なところもあるはずです。
私は、フィンランド語はまだ習い始めたところなので、まだまだ勉強が必要です。
まとめ
今回は、あえてフィンランドのあまり好きじゃないなというところについて書いてみました。
基本的にはフィンランドはいいところなので好きなのですが、どの国でもすべてがいいということはないですね。
一番不安を感じて好きではないところは医療制度ですね。健康でいられるように生活したいと思います。
地理的なことから、冬が長くて太陽が出ないということもあります。これはどうにもならないので、鬱状態にならないよう、工夫してできるだけ楽しく暮らすようにしています。
これからフィンランドに移住したいと考えている方の、参考にしていただければ嬉しいです。
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