フィンランドでは母国語としてフィンランド語とスウェーデン語が使われていますが、実はほとんどの人に英語が通じるのをご存知ですか?これはなぜなのでしょうか?
さらにその英語力は、2022年の英語能力指数ランキングで世界第8位という驚異的な実力を誇っています。
北欧の一国であるフィンランドで、なぜこれほどまでに英語力が高いのでしょうか?その背景には、英語教育の質が高いこと、生活に英語が欠かせなく、子供たちは英語でゲームをプレイしていることなどが関係しているようです。
この記事では、フィンランドで英語が通じるのはなぜなのか?英語教育の秘密に迫り、フィンランド人の英語力の高さの秘密を解き明かします。気になる方はぜひご覧ください!
フィンランドで英語が通じるのはなぜ?
まずはフィンランド人の英語力について。
フィンランドは移民が多いところなので、英語を話し慣れているフィンランド人の方も多いと思われます 。
実際、60歳50歳ぐらいの方とかでも英語で話す人が多い印象です。
フィンランドは英語能力指数ランキング(2022年)第8位となっており、かなり英語力が高いということが分かります。
ですので、観光で訪れる場合は英語でほぼ問題なく過ごせますよ。
では、どうやってその英語力が身に付いてるのか、私なりに考えてみたのでお話ししていきたいと思います。
理由は主に2つ、教育面と生活面とにあると思われます。
教育面と生活面、それぞれでの英語力が身につく理由についてお伝えします。
フィンランドの英語教育が凄い!
ではまず、どのような英語教育をしているのかからお話しさせていただきます。
私は小学校の授業を見学する機会があったのですが、そこで見たり考えたことについてお話させていただきます。
小学校での英語教育
小学校では、3年生くらいから英語の授業が本格的に始まるようなのですが、1・2年生でも英語の授業がある学校もあるようです。
1・2年生の内容は、みんなで歌を歌うとか、先生が何かのカードを出してみんなでそれを使って説明するといった感じのものです。例えばムーミンが旅をするという設定で、英語で書かれた地図を使って話をすすめる、という感じです。ただ、英語の授業中はフィンランド語は使わず英語を使うということを徹底しているようで、少なくとも50%くらいは英語を使っていたように感じました。
3・4年生くらいになると、英語の授業は会話は全て英語となっているようです。
5年生は、留学生などが見学に行くと結構積極的に話しかけてくれる子どもたちが多く、その中には英語ペラペラの子もいましたし、英語はあまり話せないけど興味を持って英語を交えながら話してくれた子もいました。
教室には人をダメにするクッションみたいなものがたくさん置いてあり、そこに座って勉強するという感じのスタイルです。そこでは、「How are you? 」「Im fine thank you.」みたいな堅苦しい感じではなくて、日常的な英語が使われていたイメージがあります。
低学年の時は単語が多いイメージです。やはり単語で慣れていくという授業が多かったのですが、3年生4年生になると文法も取り入れて、それに内容をはめてて話していくといった授業もありました。
5年生となると、もう充分に話せている子もいるので、英語で調べてプレゼンテーションをしようといった発展的な授業までありました。
中学校での英語教育
中学校になると私よりも上手い英語をしゃべる生徒が大勢いました。
一度英語の授業を見させてもらったのですが、リーディングの授業だと思うのですが、使っているテキストがエマワトソンが言ったスピーチの内容とか、オバマ大統領のスピーチ演説の内容とか、そういう感じの教科書でした。ほか のページを見せてもらっても、この人知ってる、これ知ってる、この歌知ってるとか、そういう感じの身近なものから取り入れていくという感じのスタイルでした。
さらにそのスタイルも、ただ読むだけではなくて、「読んだことについてどう思いますか?」といった感じで英語でディスカッションをするという、発展的な授業となっていました。
それは、日本では考えられないぐらいの会話量となっています。先生にもよると思いますが、私が見たクラスでは先生もずっと英語で話していて、英語でなんて言うの?見たいな感じのレッスンでした。なので、フィンランド語を話さないような雰囲気が徹底されて いるのだと思いました。
このような感じのレベルの高い教育によって、フィンランド人の英語力は高いレベルにあるということだと思います。
日常生活でも英語で
英語の教育面が素晴らしいのですが、本当に大きいのが生活面だと思います。
日本では、例えばゲームやアニメなどはほとんど日本のものなので日本語ですよね。
日本のゲームやアニメは世界中の人がたくさん見ています。また例えば「どうぶつの森」などもすごく流行り、いろんな国の人がやり始めましたよね。海外の人は英語版でプレイすることが多いと思いますが、日本では当然日本語となっています。
そういう意味では、海外の人に比べてゲームを英語でやるといった機会は得られにくいと思います。
ゲームは英語で
フィンランドでは人口自体が600万人弱と少ないんです 。これは兵庫県の全体の人口と同じくらいの人数らしいのですが、人口自体が少ないので母語話者も少ないですよね。フィンランド語を話す人が世界の中では少ないので。マイナーな言語ということになり、わざわざマイナーな言語に変更されたゲームは作られないため、ゲームをするときにはほとんどの子達は英語ですることになります。
ゲームやアニメを英語字幕で見たり、英語でやるっていう事が多いので、ゲームをしているけど英語の学習にもなっているという感じになるんですね。なので、このゲームをしたいからこの単語なんだろうって調べるという感じで、上達していくらしいです。
ポケモンのゲームでもそうですが、日本のものをわざわざ英語でする人っていないですよね。もともと日本語のゲームなので。
それで私も、自分が小さい時から英語でゲームしていたら変わったかもしれなと思いました。それぐらいゲームというものが、遊ぶためだけではなく英語のためにもなっているというところに驚きました。
映画も英語で
日本で洋画を映画館でみようと思うと、だいたい吹き替えの方がちょっと多めに放映されていると思います。字幕の方がちょっと少ないという感じですね。 フィンランドではその逆で、吹き替えがほとんどないんです。人口も少ないのにわざわざ作ることはないので、全部英語で見ればいいという感じなのかもしれません。
そういうこともあってフィンランド人の英語は、自然と小さい頃から上達しているのだと思います。さらに、そのフィンランド語の媒体が少ないということが、英語のポットキャストを聞いたり、英語のyoutube を見たりすることに繋がっていくという感じです。
まとめ
フィンランド人の英語力が高い理由について、私なりの考えをまとまてお伝えしました。
教育面では小学校から実践的な英語の授業が行われていること。
生活面では、フィンランド語の媒体が少ないため、ゲームや映画は英語のままなので、それを楽しむために自然と英語を覚えていくということ。
少しでも参考になったら嬉しいんですけど 。
教育については日本も学ぶところがあると思いますので、日本の教育も頑張って欲しいですよね。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
コメント