フィンランドに移住して生活している私ですが、「仕事はどうしているの?」とよく質問をいただきます。
現在の主な仕事は、日本語教師として主にオンラインで日本語を教えています。
この記事では、特に日本語教師としての仕事についてお話ししたいと思います。日本語教師とはどんな仕事なのか?働き方のスタイルは?収入はどれくらい?といった気になるポイントを詳しくお伝えします。
海外で働くことや日本語教師の仕事に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください!
日本語教師の資格について
まず私の情報なのですが、主にオンラインで日本語を教えています。主に個人の方に教えているのですが、グループに教えたこともあります。日本語の教師の資格を持っていて、自営のフリーランスとして働いています。
まず日本語教師の資格なんですが、資格を取る形は主に3つあると思っています。
- 日本語専攻で大学を卒業すること。
- 日本語教育能力検定試験という日本語教師になるための資格に受かること。
- 学位を持っている、かつ文化庁が指定した期間で日本語教師要請講座という講座に420時間通って資格を取得する。
私は3つ目の420時間のコースを得て資格を取りました。資格を取る過程と、日本語教師が最近国家資格になったので、そのことについて少し触れるのと、私の教え方について、どれぐらい仕事するのかとかどれぐらい稼げるのか、といったことについてをざっくりお話していこうかなと思っております。
まずは日本語教師の 要請講座についてのお話をしていこうかなと思っています
日本語教師の養成講座について
私の場合の、日本語教師の 要請講座にかかった費用と期間についてです。
日本語教師の資格は、取るのに50万円ぐらいかかったと思います。友達割りや春のキャンペーンなどで入会金が無料になったりすることもありますので、ちょっとだけお金をセーブできる機会もあるのかなと思っています。
私が取ったのは対面のコースで、420時間。何をするかというと、座学で日本語の発音で舌をどうやって出すかといった内容から、どういう機会にどんな感じで日本語を使うか、生徒さんが間違えた時にどうやって正すか、その正し方などを勉強したと思っています。
それから実習編といって、もっと文法にフォーカスした授業座学と、毎回教案を作って模擬授業をするというコースがありました。後に教育実習があり、全部まとめて420時間となっておりました。
かかった金額は50万円ぐらいなんですが、それに加えて教科書代(教科書が多分4冊位)がかかりました。
この講座に通っていた時、私は月曜日から金曜日まで仕事をしていて、土曜日と日曜日は缶詰めでそのスクールに行って、さらに毎日勉強するという形でほぼ1年間勉強しました。これは短期で取得するコースでした。他に2年程かかるコースもありました。
かなり詰め込んでの勉強だったのですが、色々な人が いらっしゃいました。60代になってから趣味で日本語の教師の資格を取りたいと思って勉強していた方、就職のために勉強していた方、単に日本語を知りたいといった感じで勉強している方もいらっしゃいました。生活環境も様々で、正社員の方や主婦の方、学生の方と、様々でした。年齢も幅広く、20代から60代ぐらいまでの方がいらっしゃって、男女比も大体半々ぐらいだったかと思います。多少女性が多かったような気がしますが。
結構色々な方と知り合うことができたし、今でも繋がっている方もいらっしゃいますし、いい出会いがあったなと思っています。
日本語教師の資格の有無について
日本語教師になるには資格が必要でしょうか?
資格についてなんですが、日本語教師って今は資格が なくても教えることができるんですね。
例えば語学のエクスチェンジサイトなどで、日本語を勉強したいけどあまりお金はかけたくないとか日本には行けないし語学学校もないっていう人たちが個人レッスンを予約することも簡単にできるし、プロの先生じゃなくても資格がなくても教えることもできるんですね。
ただ、最近私が資格を持っていて良かったなと思うところは、資格があるので例えばどこかの機関の日本語学校で働くチャンスがあるかもしれないし、資格があるっていうだけで「この人はサーティフィケーションがあるんだな」って思われて、それで仕事がもらえる可能性が広がるんじゃないかなと思っています。
あとはやっぱり教え方が、プロの現役日本語教師の方が養成講座の先生になっていていて、色々な経歴をお持ちだったので、本当に色々な経験を聞くことができたました。「こういう質問ってあるんですか?」とか「もしこういうこと言われたらどうしますか?」とか、そういう細かい授業の文法だけではないところまで教わることができたので、すごく良かったなと思います。
やっぱり教科書で勉強していても、実際に教えてみないと分からないこともあるんです。実際に今も生徒さんの質問にすんなりと答えられているのは、日本語教師の養成講座に行ったからかなと思っています。
日本語登録教員の国家資格について
昨年(2024年)から日本語登録教員の国家資格ができました。
これを取らないと教えられないかどうかと、悩む方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これは資格があるないっていうことにも関わってくると思うんですが、国家資格になったので、まだ分からないのですが、国家資格がないといずれ働けなくなるのではないかとは思っています。機関にもよると思いますし私の予想でしかないのであまり信じないで欲しいのですが。
今は、もし資格がなかったとしても、例えば語学のエクスチェンジのサイトなどで教えることもできるし、資格があれば例えば日本の日本語学校で教えることもできるし、海外の都市部には日本人の先生もいらっしゃるので、そこで日本語教師として教えることができます。フィンランドでは、日本語学校は私が知ってる限りは補習校しかなくて、日本語学校みたいなところがないんですが。語学学校の中に日本語のコースがあったりとか大学に日本語のコースがあることは あるんですけどね。
いずれ、国家資格となったからには、仕資格があれば仕事に有利になってくるかと思いますが、働き方にもよると思います。このままもし今のスタイルで働き続けるのであれば、私の場合は国家資格はいらないなとも感じています。今後どうなるかわからないので、今のうちに国家資格を取っておくこともできるなと思っていて、私の場合は試験だけで国家資格が取れるということなので、とる方向では考えています。
大学で日本語教師の資格をとるには?
私に対する質問で「大学では教育専攻とかで、事前に教員資格を取れる感じでしたか?」というものがありました。
日本語教師になるためには、日本語専門のコースというか専攻にならないといけないはずなので、教員免許ではなく日本語の専攻でないとダメだと思います。
はっきりとは分かりませんが、私は大学に所属している時はフィンランドでは教育を勉強しましたが、日本では国際系の学部に入っていたので、教育課程・教員課程などは取っていなかったんです。。ただ日本語教師になりたいのであれば、最初から日本語専攻を取らないといけないはずですので、調べてみてください。
日本語の教え方
日本語教師に興味のある方もいらっしゃるようなので、日本語の教え方についてお伝えします。
私は日本語力ゼロ の人も教えています。日本語教師養成講座では、初級の人を教えるための講座なので、私は主に初級の人を教えています。
ひらがなとかカタカナとかの勉強は、私のレッスンではしないです。理由としては私にわざわざレッスンのお金を払ってくださっているのに、自分でひらがなとかカカナとか覚えられそうなものをレッスンでする必要はないかなと感じているからです。一番 レッスンで重視したいと思っているところはスピーキングです。スピーキングも、例えば「これは何ですか?」「これはキツネです」「いいえキツネではありません」みたいなのではなく、もっと普段のカジュアルな友達と話しても大丈夫なぐらいの、デスマスだけどちょっと丁寧で誰と話してもおかしくなく話せる感じのものを教えたいなと思っていています。それは多分、私が外国語を勉強する際にいわゆる教科書英語を勉強して、でも実際使う時に全然違うというのをすごくギャップとして感じているので、日本語でもそう思う人を減らしたいなと思っているからです。
日本語を上手く教えるコツ
日本語を上手く教えるコツを、私なりの考えをお伝えします。
上手く教えるコツは、自分がこういう先生に教わりたいなって思ってる理想像みたいなものをしっかり持って、ぶれずに教師をやっていくっていうことですかね。あとはたくさん生徒の話を聞くことを意識しています。
先生ってすごくたくさん話すこともあるし、もちろん教える知識もあるし、毎週1時間とか1時間半とかレッスンしている人でも、今までに長い人であれば4年ぐらいレッスンしてる人がいるのですが、4年間の中で何回も何回もレッスンしていてもまだまだ教えられていない文化って色々あるんですよね。文化とか文法って、本当に教えることってたくさんあるんですが、ただちゃんと自分で勉強してるかなって思う人に関しては「これ知ってますか?」とか「これどう思いますか?」ということをたくさん聞くようにしています。アウトプットをたくさんできるようにすることも大事なんですね。
一方的なレッスンにならないっていうことを、本当に毎日心がけています。
海外でのフリーランス・何時間働いてる?
ここからは週に何時間ぐらい仕事してるかとか、どれぐらい稼げるかについてお話ししていきます。
最近は日本語を教えているのは週に10時間あるかないかぐらいですね。私は本業が日本語教師とWeb上での仕事がありまして、Webの仕事が たくさんある時は日本語もあんまり教えないといった感じとなっています。ただ一定数レギュラースチューデントさんもいらっしゃるので、そういう方には授業はしたいなと思っています。なので、その人だけとか時もあります。例えば今週で言うとえ12コマぐらいですね。でも日本語教師だけの時は1週間に100レスぐらいしてた時もあります。
レッスンの時間は色々あって、生徒さんがすごい忙しい時期もあるし、閑散期みたいな感じになって全然教えない時もあります。
生徒の集客方法は?
集客方法などお聞きしたいという質問も頂いています。
これ結構集客方法バラバラ なんですけど、1番多いのはSNSから繋がってレッスンになって、その人から紹介を頂くっていうことが最近多くなっています。
集客って本当に難しいなって感じていて、今もう一生の課題だなって思ってるんですが、例えばグループレッスンでヨーロッパの企業の日本語の研修みたいなことでお仕事させていただいたことがあったんですが、それは元々私の個人レッスンをしている人の企業さんでした。その方は特に企業の社長とかではなかっだったんですが研修の担当だったので、日本語を勉強するっていうことをその 会社に進めてくれて契約になりました。色々なところから繋がっていくなって思っています。
最初の頃は語学のエクスチェンジ サイトも利用したこともあります。今もたまに使っています。それはホットペッパービューティみたいな感じと言えばわかりやすいでしょうか?日本語を習いたい人が自分の条件に合うものを探ししたら私がヒットするみたいなことになります。それだと集客を特にしなくても、どんどん人が入ってくるかもしれないと思っています。
日本語教師でいくら稼いでいる?
実際どれくらい稼げるのか、ここ気になるのではないでしょうか。
私の授業は今フィンランドで事業登録しているのでユーロでのやり取りになります。日本円にすると今とても円安なのですごい稼いでる感じに見えるので、ユーロと円とどちらも 見ていきたいなと思います。
1番稼いだ時で33000ユーロぐらい稼げたので、多分今日本にすると50万円ぐらいじゃないかと思います。レートの関係で高い感じに聞こえますが、フィンランドで暮らしてで 30万円ぐらいかなっていう感じです。どうやって教える かにもよりますが、その時はグループレッスンとかをしていた時だったので、コンスタントにお客さんが来てたっていう感じです。日本語教師だけの最近の収入が 1600ユーロぐらいなので、こちらのユーロの感じで言うと16万円ぐらいで日本円に 換算すると多分30万円弱かなと思います。
まとめ
日本語教師ってたくさん準備もしないといけないし、労力というかエネルギーを本当にたくさん使う仕事なんですが、その分やりがいがあるんです。日本語教師ってどんな感じなんだろうとか日本語をちょっと教えてみるのとかもやってみたいなって思う人は教えてみるのをおすすめします。
今年から国家資格になりましたので、ステータスにもなりますし、日本国内だけでなく海外で働くチャンスも増えます。
どこかに語学学校などに所属してもいいし、私のようにフリーランスで働くこともできるので、人生設計の幅が広がると思います。
労働時間や収入は働き方によって様々で、凄く高級というのは難しそうですが、現在日本語教師の人材不足ということもありますので、仕事が無いということは無さそうです。
資格をとる艶年齢も様々ですので、年齢を気にせず興味のある方は是非チャレンジしてみてください。
コメント